おじさんがおじさんになるまでの話

おじさんは昔おじさんではなかった。それどころか、男の子でさえなかった。男の子に生まれなかったおじさんが、いかにしておじさんになったかを少しずつお話ししていきます。

薬と体重を減らせ!

ごきげんよう、鮭ほぐしが一ト瓶あれば白ごはんが一気に3合は食べられる自信があるけど、何にもなしの白ごはんでも1合くらい平気で食べちゃうおじさんだヨ!(デヴ発言)

乳房切除術から順番におじさんの性別適合手術の過程をお話ししてきましたが、いよいよ今回から最後の手術のお話です。陰茎形成術、ちんちんをつくる手術です。おそらく当ブログをお読みのみなさんの8割以上がこのお話目当てなのではないかと推測しています。

みんなちんちん大好きだネ! おじさんもだヨ!

では、3度目のタイでの手術も断薬からゴウゴゴー。

おくすりのこと

タイへ出かける前に日頃服んでいる薬を徐々に減らして、渡航1箇月前にはまったく服まない状態にしなくてはならないのは、これまでと同じです。ただ、3回目の今回は前回、前々回に比較して大変不調でして、割りとたくさんの種類、たくさんの数の薬を服んでいて大変でした。

やめる手間はさほど変わらないのですが、やめたときの状態が著しくダウナー。薬を服んでいてもぐったりしているような時期だったので、服まないともっとぐったりで、床の上にべろーんと広がってるしかないみたいな。

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さらにはですね。

2010年を過ぎて、性別適合手術を求める人が増えつつあったこと、世界の国々で性同一性障害者についての制度が整えられつつあったこと、伴って手術に関するトラブルが増えてきたことなど複数の要因によって、手術を受けるための準備も手数が多くなっていました。

渡航前に国内で健康診断とHIVの検査を済ませておかなければならないのは以前からですが、持病がある者は服薬歴を事前に提出しなければならない、と今回はじめて、手術をするヤンヒー病院側からお達しがありました。

そのとき、おじさんは既に薬を服んで18年くらいのベテラン服薬erだったのですが、正直のところ、いつ頃何て名前の薬をいくつ服んでいたかなんて、憶えていません。おくすり手帳の制度ができる以前から服んでいますから、記録もなく。

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当時の主治医のお世話になって約10年くらい。さいわい、カルテがすべて保管されているとのことで、主治医の看護師たちが10年分の薬の処方を書面にまとめるという大仕事を請け負ってくれました。

当時はたいていの病院で電子カルテが採用されていたのですが、おじさんの主治医は個人医である上に手書き主義の人で、カルテはすべて紙で残っていました。それらのページを繰りながら通常業務の傍ら、3人がかりで数週間かかって処方のリスト化をしてくだすったそうです。しかも無償でした。有難うございます&何かすみません。

減量のこと

前回の手術、陰茎形成準備術のときにちらりとお話ししましたが、執刀医が仰ることに「次回手術までにBMIを25以下にしてくること」。前回渡航時のおじさんのBMIは何と29.6。紛う方なきデヴ。次に来るときはデヴではなくなっているように、という指示です。

当時のおじさんの体重は78.5kg。BMIを25以下にするためには61.6kg以下にまで減量しなければなりません。17kgほど落とさなければいけないということです。

次の手術までは最低半年開けなさいということでしたが、術後の経過や手術費用が許しても、減量の状況が許すかどうかわからない、というクライシスでございますよ。

どうして痩せる必要があるのかは執刀医からは聞けませんでしたが、後々調べてみましたところ、どうやら肥っていると手術がしづらい(脂肪の厚みが邪魔になる)、また傷が治りにくい、合併症などのリスクが高くなるなどの理由があるのだということがわかりました。煙草と肥満は手術に禁物です。

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食事を計量したり毎日歩いたりアレ飲んだりコレ飲んだり、いろいろやりました。「いろいろ」については機会があれば、また後ほど。

おじさんも10代の頃から何度か減量をしていて、何度か成功していて、それでもたびたび難儀するのですが、経験を通して実感した当たり前のことがあります。それは、体重を落とすためには、消費カロリーが摂取カロリーを上まわる必要があということです。

これを実現する方法は

  1. 摂取カロリーを低くする=食べる量を少なくする
  2. 消費カロリーを高くする=運動量を増やす

これだけです。これ以外の方法はありません。

○○ダイエットとか痩せる××とか、世の中には減量・痩身に関わる材料や方法論が溢れていますが、それ等の大抵は気休めです。しかし確かに、気休めは必要です。

気休めを気休めと知りつつ適度に利用して、摂取カロリーと消費カロリーの調節。これを根気よく続けることで、おじさんは減量しました。78.5kgの体重が、渡航直前には59.6kgまで落ちました。

いろいろやったんですが、結局のところ一番効いたのは断薬でした。手術のために常用薬を断って、ろくに動けなくなって食事も摂れなくなって寝込んでいる期間が、最も体重がスムースに減った時期でした。1箇月近く「1日にカップ麺1コ」てのが続きましたのでね。

出発しよう

体重が落ちた。BMIが25になった。なせばなってしまうのだなあ。

と言ったところで三たび出発なのです。

3度目の、そして最後のタイへ出かけて、一番大きな手術をするの巻。次回からお話しして参ります。飛行機から大変だったよう。

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