おじさんがおじさんになるまでの話

おじさんは昔おじさんではなかった。それどころか、男の子でさえなかった。男の子に生まれなかったおじさんが、いかにしておじさんになったかを少しずつお話ししていきます。

はじめての人へ

はじめまして、おじさん!という方へ。 このブログには何が書いてあるのか、おじさんはどんな人なのか、下のリンク記事にかんたんに書いてありますので、ちょろっと目を通して頂きますと内容に入りやすいかと思います。 どぞ、よろしくー。 oji-3.hateblo.jp

おじさんの哲学〔3〕

ごきげんよう、毎日ごはんがおいしすぎて困っているおじさんです。 1回だけちょろっと書くつもりだったことが、随分長くなって3回めです。これはおじさん自身の備忘録でもあるのですが、普段どんなことを考えているかというお話をさせていただいております。…

おじさんの哲学〔2〕

ごきげんよう、人生後半にもかかわらず二合飯ぺろりのおじさんです。 一ト通り終わった「おじさんがおじさんになるまでの話」に続いての、おまけの話2回めです。「哲学」と言うと大仰なのですが、普段どんなことを考えながら生活しているか、というお話をし…

おじさんの哲学〔1〕

ごきげんよう、からあげでしか解決できないことがあることを知っているおじさんです。 これまで1年とちょっとの間、おじさんの性別適合手術の体験談からはじまって、性同一性障害の治療のお話や、あるいはそれ以外の個人史をお話ししてきました。 このブログ…

おじさん、おじさんになる〔個人史33〕

ごきげんよう、ブラックコーヒーが飲めないままおじさんになったおじさんです。 性別適合手術のお話は全部済んだし、ものごころついてから手術に至るまでのお話もしましたね。前回はうっかり忘れていた戸籍訂正のお話をしました。さあ、おじさんがおじさんに…

審判なくして訂正〔個人史32〕

ごきげんよう、年取ってあんまり食えなくなったなー、などと言いつつハンバーガー3コくらいだったらペロリのおじさんです。 「おじさんがおじさんになるまでの話」と銘打ってお話をしてきました。おじさんがまだおじさんでなく、世を忍ぶ仮の幼女だった頃の…

かたちに残る仕事〔個人史31〕

ごきげんよう、割りと元気な病人のおじさんです。 前回は、若かりし頃のおじさんが運の巡りに恵まれず、自殺企途をしたというお話をしました。人間というのはかんたんには死なないようにできているのですね。だからこそおじさんは自殺を果たした人はすごいと…

確実な死は難関である〔個人史30〕

ごきげんよう、駄洒落を臆面もなく言える人が好きなおじさんです。 前回はおじさんが自殺企図したことをお話ししました。かなりいい加減でテキトーな生き方をしているおじさんでも死を望むことがあったのです。と言うか、おじさんは死を厭なものだとか悪いも…

自殺企図〔個人史29〕

ごきげんよう、できるだけ旬のものを食べるように気をつけているおじさんです。 前回まで救急車に乗った経験をお話ししていました。ちょっとめずらしい体験シリーズです。救急車で助けられたお話をしましたので、次は死に直面したお話をしようと思います。 …

救急車で運ばれた話(2)〔個人史28〕

ごきげんよう、昼間はいつの間にか入眠しているのに夜はあまり寝つきがよくないおじさんです。 はじめて救急車で運ばれたときのことをお話ししています。病院に診てもらいに行ったら病院で救急車を呼ばれてしまい、救急病院に運び込まれたのでした。ベッドの…

救急車で運ばれた話(1)〔個人史27〕

ごきげんよう、風呂上がりには頭に化粧水をつけているおじさんです。保湿。 前回は、おじさんの人生の転機であった半年×2回の精神科入院を終えてからのお話をしておりました。そろそろおじさんの個人史、半生記もおしまいに近づいております。 おしまいにし…

そろそろおじさんになる頃〔個人史26〕

ごきげんよう、島田珠代姐さんと同い年のおじさんです。大好き珠代姐さん。 おじさんの人生の転機である精神科入院とその周辺のお話をして参りまして、そろそろそれもおしまいに近づいております。そして、そろそろ「おじさん」と呼ばれる年令になりつつある…

よくある質問よくした回答〔個人史25〕

ごきげんよう、加齢で揚げものはあまり食べられなくなってきたけど鶏の唐揚げはどんどん食べられちゃうおじさんです。 前回はおじさんの実父がろくでもない人間で、おじさんは随分抑圧されて幼少期から青年期を過ごしたというお話をしました。要はおじさんの…

家庭環境と父の思い出〔個人史24〕

ごきげんよう、風呂場で頭髪を剃るときに剃刀の換え時を見誤って湯舟を赤く染めたことがあるおじさんです。剃れない剃刀ちょーキケン。 前回は閑話的に歯科医でのできごとと、それから父の葬儀のお話をしました。おじさんの公的男性デビューの場でした。それ…

歯科医と葬儀〔個人史23〕

ごきげんよう、コンビニのお手拭きが自宅にどんどんたまっていくおじさんです。 前回は、再々入院したときのお話を手短かにしました。「歩いてた」というのと、「ワールドカップの日本の試合開始を看護師が知らせに来た」というお話ね。日韓共催ワールドカッ…

入院中に歩いた話〔個人史22〕

ごきげんよう、ヲタクだから得意ジャンルの話になると早口になるおじさんです。 再々入院でまたもや二つ市を跨いだ病院に入ったおじさんは、山間の町で「何もしない」をして過ごしました。が、ぐったりしんどかったおじさんも「何もしない」をしているうちに…

山間のわかってる病院〔個人史21〕

ごきげんよう、子供の頃「お前がから揚げを食べないのはおかしい」という理由で病院へ連れて行かれたことがあるおじさんです。 半年の入院を経て退院したものの、おじさんはすっかり寛解した訳ではありませんでした。1年弱で再入院することになります。しか…

再入院と再々入院〔個人史20〕

ごきげんよう、一ト口、一ト箸、一ト掴みがでかいおじさんです。 前回はおじさんがはじめて精神科の病院に入院したときのことをお話ししました。男女別にわかれている病室や入浴時間についての病院側の対応などをご紹介しましたね。ついでにしたカミングアウ…

入院で進んだこともある〔個人史19〕

ごきげんよう、数字はめちゃくちゃ苦手ですが数学的ロジカルシンキングは結構好きなおじさんです。 病院の入院病棟は部屋が性別によって分けられていて、これは当たり前のことのようでいてトランスジェンダーや性同一性障害の人にはちょっとした障壁になって…

前しか見えないときが誰にもある〔個人史18〕

ごきげんよう、芸術家で女優のぬゅぬゅゅゆゅゅゅゅゅさんが芸人時代に名乗っていらっしゃった「バターぬりえ」という名前がとても好きなおじさんです。 突然身体が動かなくなって、何とか病院に行ったら「即入院」と言われて、入院したら女子部屋に入れられ…

おじさん、女子部屋に入院〔個人史17〕

ごきげんよう、関西人らしく粉もの大好きのおじさんです。粉もの丼OK。 突然身体が動かなくなったおじさんは突然入院を言い渡されました。しかも言い渡された翌々日を入院日に指定されてしまいます。怒濤の展開に飲まれて二つの市を跨いだ向こうの病院に辿り…

話が飛んで埼玉〔個人史16〕

ごきげんよう、冬用のライディング・グローブを選びに選んで買ったら、防水性や耐久性は望み通り高かったのに、肝心の防寒性がさっぱりでがっかりのおじさんです。 前回からお話ししているのは、ちょうどおじさんの人生のターニングポイントです。お金に汲々…

身動きできずにいのちの電話〔個人史15〕

ごきげんよう、食事はきちんと摂っているのにいつもお腹が空いているおじさんです。 前回までお話ししていたのは、目は覚めているのに身体を起こせなくなったというお話。仕事に行かなければならないのに身体が動かない!仕事に行かなければ給料がもらえなく…

お金がない〔個人史14〕

ごきげんよう、天ぷらそばにはえび天よりもいか天を選ぶおじさんです。 前回はお金が必要になってアルバイトをはじめた話でした。生まれたときに女児と判定されたおじさんがはじめて男性として働こうとして失敗したお話でもありましたね。 なぜお金が必要に…

アルバイトで学んだこと〔個人史13〕

ごきげんよう、「眼鏡を外すと目が数字の『3』になる人」になってみたいおじさんです。 前々々回の予告を前回で果たすという周回遅れの展開で前回は仕分けアルバイトの面接のお話をしました。というこの一文は多めに押韻していてラップのようでいいでしょ? …

スポーツ刈りと坊主とバイト〔個人史12〕

ごきげんよう、読みたい本がどんどん見つかって人生の残り時間が足りないおじさんです。 早速ですが、宣伝です。 絵が描けないおじさんがLINEスタンプをつくりました。日常で頻繁に使いそうな言葉や図を選んでつくりましたので、割りと使えると思います。よ…

〈閑話〉声と毛の話〔個人史11〕

ごきげんよう、「一人外食」は全然苦ではないのでたまには行きたいなと思いつつ、行く機会をほぼ逸しているおじさんです。食事だけのために出掛けるのが面倒なんだもん。 前回は、性別移行のお話をしはじめておりましたね。引き続き、というところですが、ホ…

性別移行の狭間のお話〔個人史10〕

あけましておめでとうございます。大みそかの昼食にうっかりそばを食べてしまったおじさんです。 「正月は死出の旅への一里塚めでたくもありめでたくもなし」と一休禅師は詠いましたが、それを踏まえてもおめでとうなのが正月であります。みなさんにも私にも…

埼玉医大答申とトランジション〔個人史9〕

ごきげんよう、好きでアロハシャツを着ているとコワい人だと思われ、好きで作務衣を着ていると僧侶だと思われ、しかしてその実態は神秘のベールにに包まれている(と思っている)おじさんです。 前回、おじさんはミシンが下手、というお話をしましたが、その…

縫いもの会社でなぜか嫌われた話〔個人史8〕

ごきげんよう、年内に取得を目標としていた2つの資格試験の両方に合格して浮かれているおじさんです。今年いっぱい浮かれておこうと思います。 さて、おじさんががんばっても駄目だった対人のお話をする予定でしたね。おじさんにとってとても厭な経験で、だ…