おじさんがおじさんになるまでの話

おじさんは昔おじさんではなかった。それどころか、男の子でさえなかった。男の子に生まれなかったおじさんが、いかにしておじさんになったかを少しずつお話ししていきます。

病院のよもやま

ごきげんよう、同じものを1日3食1箇月くらいなら食べ続けても平気なおじさんです。

手術が終わって1週間ほど入院しまして、さらに1週間ほどバンコク市内に滞在していたのですが、持病の薬も服めないしあまり調子もよくないしで、今回の滞在はほとんど宿でぐったりしてました。特に何もしてないの。

しんどかったのと、特筆すべきことがなかったのとで、当時のメモもほとんど残っていないのです。保管されてないんじゃなくて、そもそも書いてないのね。前回の渡タイ時は割りと細かいことを書き残していたのだけど、今回はそれどころではなかった。

断片的なメモから今回はお話ししましょう。

病院のこと

前回の入院から3年半経っているのですが、その間にも変わったことがいくらかありました。そのひとつは、病院の食事です。

以前はいかにも「病院食」という感じのメニューと食器で、「どこの国の病院食もあんまりおいしくないものなんだなあ」などと思いながら帰国したものですが、今回はちょっと豪華になっています。

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これは入院3日目の朝食▲ 器が違うでしょ? 

前回のある日の朝食はこんなでした▼

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いかにも「病院」という感じの、無機質な容器。「こんなもんだよね」と思いながら食べていたものですが……。

前回は問答無用でタイ食だったのですが、今回は朝昼夕それぞれに和・洋・タイ食のメニューが用意されていて、事前にメニューを見て「○日の朝は洋食、昼はタイ食……」という風に択べるようになっているのです。食事を用意する業者から変えてしまったようです。

先に見て頂いた今回の朝食は洋食メニューです。10枚切くらいの小さめの食パンとシリアル、皿にはスクランブルエッグとソーセージとマッシュポテト、そしてバナナ1本とジュースと牛乳。結構腹がふくれます。パンはトーストされて出てきます。

ちなみに和食はこんなのが出てきます。

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▲焼鯖定食。なのですが、鯖にカリフラワーとアスパラガス、人参のグラッセが添えられています。ごはんとサラダと、デザートはスイカ。左のコップに入っているのはお茶ではなくりんごジュースです。

鯖はなぜか照り焼きっぽくたれの味がついています。そして固い。干物かと思った。

和食と言っても「和食っぽい」ものが出てくるだけなのですが、それでも自宅で食べていたものにより近いものが出てくるとちょっとほっとしたりします。

あとね、毎食後に抗生剤を服まないといけなかったんだけど、日本の病院だとまとめて渡されるものですが、ヤンヒー病院ではこのように出てきました。

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お猪口みたいのに入れて、毎回看護師が持ってきてくれるのです。看護師の目の前で服んで、お猪口を返します。なるほど。こうすると服み忘れとか薬捨てちゃったりとかないよね。服薬管理ばっちり。

そうそう。手術直後に「喉がいがらい」て申しましたでしょ? 2、3日経っても治らなかったので、これはいよいよ風邪かと思って看護師に訴えてみたのです。すると「先生に訊いてくるね」と言って去った看護師が帰ってきて言うには、

「風邪じゃなくて、手術の麻酔するときの挿管で傷ついたやつ。3日経てば治る」

て訳で、これは特に処置されずに放置です。でも喉が痛いのは地味にしんどいので、アテンドさんに飴ちゃんを買ってきてもらいました。病院の1階にコンビニエンスストアがあるのだそうな。

別の病院のこと

何度も申し上げておりますが、おじさんはうつ病持ちです。なぜ何度も申し上げることになっとるかと言いますと、これが手術と渡航の大きな障碍となっているからです。

都合3回、タイで手術をすることになり、3回とも無事に行って帰ってこられているのですが、うつがあるためにひじょーにしんどかったのです。今回お話ししているタイ滞在のメモがほとんど残っていないのも、しんどくて何もしていないからです。

ことに眠れないというのは大変つらい。眠くなくて眠れないのならまだしも、眠いのです。眠いのに眠れないのです。そんなことってあるの?と眠いときに速やかに眠れる人は思うのでしょうが、あるからつらい思いをしているのです。眠いし眠りたいし眠らないとしんどい。なのに眠れないのです。

あるお出かけのとき、自動車を運転してくれるアテンドさんが「昨夜はよく眠れましたか」というよくある質問をなさったので、「いやー、薬がないと眠れないんで……」とこちらもよくある話風に答えたのですが、アテンドさんが気を利かせてくださいまして、お出かけの帰り道にヤンヒー病院とは別の病院に連れて行ってくれました。

その病院はラーマ9世病院と言って、かなり大きな総合病院なのですが、そこの精神科受診の手続きをしてくれまして、Efexorという薬を処方してもらいました。

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これが、おじさんに、ぴったり!合う薬だったのです。服んだ翌日にもう元気。眠剤ももらいました。リボトリールという日本でも出まわっている薬。それは特に効く訳でもなく寝入り端をちょっと助けてくれる程度だったのですが、全然寝られないよりはずっといい。

という訳で、アテンドさんの機転で少し楽になったのでした。

Efexorがあんまり効いたので、帰国後も主治医にお願いして処方してもらおうと思ったら、日本ではまだ認可されていなかったのでした。

その後5年くらいだったかな? しばらく経ってから日本でもようやく「イフェクサー」という音訳名で認可されまして、それ以来おじさんはずっとこれを服用しています。「エフェクサー」と発音していたので、いまだに日本名に違和感を覚えておりますが、いまもおじさんに一番合うSNRIセロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬)です。

コンビニのこと

はじめての渡タイ時はそれほどコンビニエンスストアが多くなかったバンコク市ですが、今回の渡航時はずいぶん店の数が増えて、商品のバリエーションも豊かになっていました。前回のときはコンビニにも弁当の類いは一切なくて、飲みものとお菓子とパン、煙草くらいしか売ってなかったのです。

今回はいろいろ見ましたよ。

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▲おでん!

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▲中華まん!

どちらも寒い季節のものだと思うんだけど、年間平均気温30℃のタイでも販売されているんだね!(見ただけで食べてない)

それよりおじさんが気に入ったのは▼これ。

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すぐ飲めるミロ!

これは日本では見かけないよね……自分でお湯湧かしてつくるよりおいしかった。栄養豊富で、タイの人が好きそうな甘さ(かなり甘い)。同じようなペットボトルに入った牛乳とこのミロは何度も買って飲みました。

腕のことは

トンネルが開通した腕のその後のことまで書こうと予定していたのですが、今回は随分長くなってしまったので、また次回に。次回はその分ちょっと短めにします(えええ)。グロテスクなのが駄目、というみなさんは次回はちょっとごめんなさいね。と予めお断り&お詫びしておきます。

おじさん実はグロ描写が結構好きなんですが、苦手な人はとことん苦手なんですよね。この手術終えて帰国したばかりのとき、同級生にまだかさぶたが取れてない腕トンネル見せて怒られましたからね。てことで、グロ駄目な人はお覚悟。

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